マスク依存症の深刻な弊害と克服法

依存症の構造

 

 

前述したタイプで最も注意が必要なのが、アルコール、タバコ、薬物への依存症である「物質的な依存症」です。こうしたものは摂取し過ぎると、身体にこうした物質に対しての耐性ができてしまい、いわゆる身体依存状態になってしまいます。

 

この状態と言うのは、対象物質が欠乏してしまうと、手が震えたり、発汗や下痢などの禁断症状(離脱症状)が現れます。不快な症状を鎮めようとすれば、結局その物質をいつまでも摂取し続けなければならないわけで、依存度はさらに高くなっていきます。

 

こうした依存症に深く関連するキーワードで知っておきたいのが「ドーパミン神経」です。これは脳内に快感を発生させて、意欲を引き出す神経です。依存症とは別に例えば「楽しいこと」への欲求があるのも、この神経が作用しているからこそ起こるわけです。

 

普段、普通に楽しいことをして快感を得たいと思うわけで、それを得るからこそ、生きる意欲が湧いてきて、生命を維持しているのです。

 

実は依存症の場合も、この快感を得るために、いろいろな対象物に夢中になることが多いのです。ところが、それを繰り返すことで、脳内にその興奮を抑える作用が出てきて、次第に快感に対する「耐性」ができてしまうのです。そのため、今までに感じた快感程度では満足ができなくなって、もっと多く、より刺激を強く、となります。こうして依存度はエスカレートしていくのです。ここが落とし穴というわけです。